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Vol.5 インテリア素材(マテリアル)と「五感」
こんにちはICの石下谷(いしげだに)です。
今回は、インテリア素材の布や木・ガラスなどのお部屋のイメージ創りのベースを説明させて頂こうと思います。
私は、よく国内外のドラマ等を録画して楽しんでいるのですが、いつも感心させられていることがあります。
ドラマでは その時のシチュエーションを演出するために大道具小道具さんたちが「無」から
カーテン・家具・棚・小物等をセットして作っていかれるのですよね~♪
俳優さんたちの衣装と同じように壁クロスや照明・棚の小物一つ一つをチョイスして…。それらが主張することなくさりげなく。独身女性の住む家・有名建築家の男性が住む家等々イメージを作っている。凄い!と思われませんか?
部屋のイメージ創りに大切な素材(マテリアル)と一口に言っても、種類は様々でカーテンの「布」・レールに使われるアルミや鋳物、家具の木材や塗装は?・樹脂?と素材は千差万別ですよね?
ここでは代表的な物を取り上げご説明させて頂きます。
素材を見る・触れる・香りを楽しむなど
人には「五感」があります。第六感も!…は、さておき・インテリアは「五感」をその部屋から感じる、イメージできることが大切なポイントになります。今までに体験し見聞きしたイメージを連想させる素材の記憶は大いに役立ちます。まずは「五感」について。
五感にはご存じのとおり「視覚」「聴覚」「触覚」「味覚」「嗅覚」と他にも平衡感覚,温覚,冷覚,振動感覚,痛覚等、感覚には色々あります。素材から、その「五感」感覚を通してイメージが湧いてくるのです。
①視覚…そこにあるものの形・色・光を認識
②触覚…空気・風を感じる。柔らかさ硬さ熱さ冷たさを感じる
③嗅覚…かぐわしさ、匂い等、身を置いている周りの空気を感じる
④聴覚…声、音、メロディーで心地よさ、哀しさ、疲れを感じとる
⑤味覚…口と心で味わう感動等。
素材はそれら「五感」のイメージを駆り立てるので、面白く・また、大切なのです。
素材として私見でのイメージ分類より主だったものを3パターンに分けてご説明させて頂きます。
①ガラス…女性性/クールで割れるかもしれない儚さを演じ、向こうを見通せ光を通す物体。
②布…女性性/コットン・シルク その素材感で優しさ、暖かさ、豪華さ、瀟洒なイメージ。
③皮…男性性/強靭さ・しなり・丈夫さ・高級感
④アイアン…男性性/強さ・硬さ・熱き鋼
⑤石…中性性/不変性・固い・重い・もろさ・熱は伝えるが、光は遮る。
⑥木…中性性/緑の自然を連想・香り、息吹を感じさす・優しさと強さを併せ持つ
⑦紙…中性性/柔らかく強いものから固いものまで様々、火に掛けられるものや光を和らげる透過性のあるものなどバリエーションが広い。
⑧アクリル…中性性/ガラスの特性を持ちながら、圧には強いものも多いいが熱に弱い
この中性性はそれぞれアクセントとして用い 男性性または女性性と組合すと心優しいイメージになりませんか?
固そうなアイテムに柔らかそうなアイテムを
冷たそうなアイテムに暖かそうなアイテムを
添えると、お部屋のイメージが気持ちよくアップするような感じになるのは私だけでしょうか?
例えば、ブルックリンスタイルに黒のアイアンは定番ですが
それにレザータッチのチェアーとレンガブロックに味わい深い色目の「木」のテーブルや床。イメージ音楽は「JAZZ」でしょうか?コーヒーかバーボンが似合いそうですね。
他に、角のあるものは尖ったイメージの緊張感を生むのでテーブル・観葉植物の葉など
角は丸い方がいいと風水では言われてます。
思い描かれるお部屋のイメージは、お好きなものを「核」として、そこから色・触感等イメージの五感を刺激するような物を配置されると
「核」となるものをより際立たせた「あなた好みのインテリアイメージ」のお部屋になるのではないでしょうか?
※次回は、クロスの機能性について。お楽しみにしていただければ幸いです。
石下谷 悦子